英語を学ぶための効果的な方法のひとつに、フォニックスがあります。
実際に英語圏でネイティブの子供たちや、英語以外の言語を母国語にする人たちが、英語学習の初期に学んでいるのがフォニックスです。
読み書きの力も伸びて、英語の上達が早くなると言われるフォニックスは、日本でも注目を集めています。
フォニックスの学習内容や、幼児から小学生の時期の子供たちが学ぶメリットについても、詳しくお伝えします。
フォニックスとは
フォニックスとは、英語の「発音」と「文字(つづり)」の関係性を学ぶ音声学習法で、もともと英語圏の幼児教育法として開発されました。
それぞれの文字の発音を知り、複数の文字が繋がったときの音の変化の法則を知ることで、初めて見る単語であっても、どのように読むか予測できるのです。
法則にあてはまらない例外を覚える必要はありますが、英語のつづりは約75%が法則にしたがっているといわれます。
最初に大多数をカバーする法則を知ることで、その後の英語学習がずっと楽になるでしょう。
日本語の「ひらがな」と、英語の「アルファベット」
日本語では、ひらがなの「あいうえお」から始まる50音を、それぞれ「ア」「イ」「ウ」「エ」「オ」と発音します。
英語にも26文字のアルファベットがありますが、アルファベットとしての読み方と、実際の文字を発音するときの読み方が異なるのです。
英語の発音を正確に文字で表現するのは難しいため、あえてわかりやすくカタカナで表記しますが、例えば「ABC」には、アルファベット読みと言われる「エイ」「ビー」「スィー」と読む以外にも、実際に文字を発音する「ア」「ブッ」「クッ」という読み方があります。
ローマ字読みとは違う、英語の発音方法
文字をつづりで発音する際も、同様です。日本語で「し」と小文字の「ゅ」がくっついて「シュ」と発音することは、子供のうちから学びます。英語圏でも、複数のアルファベットがつながったときにどう発音するか、子供のうちに学ぶのです。
日本では英語の発音方法として、ローマ字読みを使うことが多くありました。しかし、ローマ字はもともと外国語話者が、日本語を発音するために発明されたものであり、英語のつづりを正しく発音するためには作られていません。
そのため、英語をローマ字読みしようとすると、実際の発音とは違ってしまうことが多いのです。
日本の子供たちは、「あいうえお」の50音から文字と発音を学び、学習を進めて単語や漢字へと理解を広げていきます。
学ぶうちに自然と「しゅ」の文字を見て「シュ」と発音することができますし、反対に「シュ」と耳で聞いたときに「しゅ」と書き取ることもできるでしょう。
英語圏でも同様に、フォニックスを通じてアルファベット毎の「文字」と、代表的な「発音」を先に学ぶことで、知らない単語でも読み方がわかるようになります。
耳で聞いた音を、どのように書けばいいか、正しいスペリングも予測がつくのです。
英語学習は「最初が大事」、その理由とは
子供たちが日本語を学ぶときには、ひらがなを覚えれば、ひらがなの文章が読めるようになります。ひらがなの読み方は1種類だからです。
しかし、実際に日本語の文章を読み書きするためには、数多くの漢字を覚えていく必要があり、だんだん難しくなっていくといえるでしょう。
英語を学ぶときには、アルファベット読みを覚えただけでは、英語が読めるようになりません。
例えば「犬」という意味の「dog」という単語を「ディーオージー」とは読まないからです。
しかし、フォニックスで文字の発音方法を知っていれば、「d・o・g=ドゥ・オ・グッ」と読むことができます。
このように、アルファベット読みと実際の発音読みという2種類の読み方を覚える必要があるため、英語学習は最初が難しいといえるでしょう。
しかし、最初に「文字」と「発音」の法則を理解していれば、初めて見る単語でもつづり方を見ることでどう読むのかがわかり、正しい発音も予想がつきます。
フォニックスは英語学習を楽に進めるための、効果的な学習方法なのです。
#フォニックスの学習方法とは
フォニックスの学習方法として代表的なものは、「apple, aaa」などアルファベット26文字の発音に、単語の始めの音を関連付けて覚えていきます。
メロディのついたフォニックスソングを歌う、ダンスや手遊びをしながら覚える、絵が描かれたカードを使ってゲームをする、などのように楽しく覚える方法を取ることが多いでしょう。
英語の約75%のつづりは基本的な法則に従いますが、例外の単語もあるため、学習が進めば個別の法則も覚えていきます。
例えば「サイレント e」または「マジックe」という法則です。「食べた」という意味の「ate」のように語尾にeがある単語は、最後のeを発音しない(サイレント)代わりに、母音の「a」をそのままアルファベット読みの「エイ」と読んで「エイトゥ」と変化します。
このように例外的な法則もありますが、最初にフォニックスの基礎をしっかり学ぶことで理解しやすくなるでしょう。
フォニックスを覚えることで英語学習がスムーズに
フォニックスを習得してしまえば、知らない単語でも読み方が予測できます。英語の文章はほとんどがアルファベットで書かれているので、子供であっても、大人の読む新聞を見て正しい発音で読むことができるでしょう。
知らない単語の場合、フォニックスで意味まで予測することはできませんから、内容を理解するためには単語の意味や文法なども覚えていく必要があります。
しかし、正しく読み書きができることで、その先の学習もスムーズに進むでしょう。
単語の発音を丸暗記する学習法では、新しい単語に出会う度に発音を調べて練習し直す必要があり、時間も手間もかかります。
フォニックスを学べば、すでにアルファベットひとつひとつの文字とつづり方についての正しい発音が身についていますから、単語を覚える際にも効率的に学べるのです。
子供オンライン英会話でフォニックスを学ぶメリットとは
英語圏で幼児教育法として開発されたフォニックスは、英語の初期学習に最適なため、非英語話者が英語を学ぶ方法としても利用されています。大人の英語学習も効率的に進めることができますが、子供のうちからフォニックスを学ぶメリットはとても大きいのです。
英語を聞き取る耳と言語脳が作られる
子供のうちは、大人よりも耳から聞いた音を自然に吸収する力が優れていると言われます。フォニックスは大人が学んでも効果がありますが、幼児期や小学生のうちから取り組めば、「文字」と「発音」の法則を短期間で身につけることができるでしょう。英語には、日本語に無い特有の音があり、一般的に日本人にとっては聞き分けるのが難しいと言われる「L」と「R」もそのひとつです。
人間の脳が物事を習得するにはそれぞれ適した時期があり、言語脳の発達は、一般的に8歳でピークを迎えると言われます。
日本語に特化して発達した脳は、「聞くべき音」と「聞かなくてもいい音」を自動的に選別します。日常の中の様々な音の中から、必要な情報を取捨選択する効率的な脳の働きです。しかし、これが英語の「L」と「R」の聞き分けが難しい理由でもあります。
そのため、言語脳が発達し続ける8歳までに英語に触れ合う機会を持つとよいでしょう。大人になってから2つの音の違いを聞き分けようとすると時間がかかりますが、子供たちは比較的早く聞き分けられるようになります。
また、英語のカタカナ読みやローマ字読みに慣れてしまうと、実際の発音に触れた際に違っているため、戸惑ったり、学習につまづいたりすることがあるかもしれません。
早くからフォニックスで英語の音に慣れておくことで、英語学習でのつまづきを防ぐことにもつながります。
ローマ字読みを習ったあとでも遅くはありませんが、最初に実際の発音に触れておくほうがスムーズに学べるでしょう。
音を楽しむことで身につきやすい
抽象的な概念が含まれる英語の文法を、頭で理解することは、子供たちにとって簡単ではありません。また、日本語で日常生活を過ごしながら、英語の音が理解できるようになるためには、長期にわたってインプットを続けていく必要があります。
英語圏のネイティブの子供たちも、普段から英語を読み、書き、話して、聞く時間を、何年も続けているのです。フォニックスを中心に英語の音を楽しみながら学ぶことで、長く効率的に続けられます。
フォニックスを学んで、聞いた英語を文字にする力が身につけば、英語の読み書きを行う学校の英語の授業も、スムーズに進められるでしょう。
また、知らない単語を自分で読むことにより、子供自身が「自分の力で読めた」という成功体験を重ねて、自信が持てるようになります。英語学習に苦手意識を感じることなく、楽しんで学ぶことで身につきやすくなるのです。
遊びの形でアウトプットが楽しめる
フォニックスは、歌やダンス、手遊び、カードを使ったゲームなどの遊びの形で学びやすい方法です。「お勉強」ではなく「遊び」として英語が楽しめるのも、子供たちならではのメリットといえるでしょう。
英語が楽しい「遊び」になれば、子供たちが自分から進んで学ぶようになりますし、子供のころの楽しい経験は長く心に残るものです。学校での授業が始まってからも、中学高校に進んでからも、英語の学習を楽しく続けて得意科目にすることが期待できます。
英語学習では、本を読む・動画を見る・音声を聞くなどのインプットをたくさん行う必要がありますが、自分でアウトプットしてみる経験もとても大切です。
フォニックスなら、自分で声に出して歌を歌ってみる、ダンスや手遊びをするなど、動作を伴うアウトプット方法がたくさんあります。
自分の名前に使われている文字や好きなキャラクターなどと関連付けると、楽しんですぐに覚えてしまうこともよくあるのです。
知識を暗記するよりも、子供たちの意欲を引き出して、学びをさらに深く定着させられるでしょう。
子供オンライン英会話でフォニックスを学ぶメリット
フォニックスは、オンライン英会話でも学びやすい内容です。
子供オンライン英会話で学ぶメリットには、対面の英会話スクールと違って送迎の必要がないため、レッスン分の隙間時間でも受講可能なこと、安全に学べること、自宅でリラックスしてレッスンできることなどが挙げられます。
ハッチリンクジュニアでは集中力を保って楽しくレッスンを受けられるよう、考え抜かれた内容でカリキュラムを構成されています。
スクールや、講師が専門のトレーニングを受けているスクールを選ぶのも大切なことです。また、子供のうちに「パソコンの前に座る=楽しい英語の時間」という習慣づけをしていくことで、その後も英語学習が楽しく続けられるでしょう。
子供オンライン英会話で楽しくフォニックスを学びましょう
英語の「発音」と「文字(つづり)」の関係性が学べるフォニックス。初めて見る単語の読み方が予測できる、耳で聞いた音のスペリングがわかる、ゲーム感覚で楽しく学び始められる、その後の英語学習がスムーズに進められるなど、メリットがたくさんあります。
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